一般社団法人北海道食品産業協議会 北海道の食品産業の成長のために食品企業を中心にさまざまな角度から強力にサポートする組織です。

「食品衛生に係る研修会」及び「認定試験」のご案内

 一般社団法人北海道食品産業協議会では、道内食品製造事業者の皆様の衛生管理の取組みを促進するため、次のとおり研修事業等を実施しています。

食品衛生
微生物関係
HACCP関係

 研修会等の詳細につきましては、ホームページのお問い合わせフォームやE-mail(hofiatk@orion.ocn.ne.jp)、電話(011-241-6447)によりお問い合わせください。

「食品衛生微生物研修会」について

 2021年6月より、HACCPに沿った衛生管理の制度化が実施され、食品業界では、工場全体の衛生管理の強化や品質管理の厳格化などへの対応が求められています。その中で特に重要性を増しているのが「微生物対策」です。HACCPへの対応はもちろん、食品ロス削減にも微生物対策は大変有効です。また、微生物などの混入を防ぐことにより賞味期限の延長が可能となります。微生物もその特性や分布等、環境に合わせて少しずつ変化していくため、食品製造加工に携わる皆様は、常にそれらの変化を注視し、新たな技術や情報を得ることが必要となっています。このため、当協議会では、「微生物対策」に関する研修会を開催しています。

 本研修会では、実際に「生菌数」「大腸菌群数」検査の実習を行い、細菌の取扱い、細菌の増殖条件、培地や器具の取扱い等、細菌検査の基礎について学びます。その実習経験を活かすことが、事業所での製造過程における衛生管理のレベル向上等につながっていくこととなります。また、実習と合わせて、微生物の基礎知識や食品衛生法で定められている規格基準及び食中毒菌の特徴等の講義を行い、食品製造加工施設における微生物に由来する食中毒事故の防止や、食品製造現場で衛生管理ができる技術者の養成を図ります。
 細菌検査の第一歩からの研修ですので、初めての方にお勧めの内容となっています。

研修内容(例)
講 義 食品衛生微生物等総論
実 習 微生物の基礎的な取扱い方法、試料調製法、希釈調整法、汚染指標菌検査 (一般生菌数及びデソキシコレートによる大腸菌群の推定試験)、グラム染色

  本研修会では、食品衛生微生物研修会3級で学んだ大腸菌群検査の次の段階として、「大腸菌の同定」、「サルモネラ属菌」、「黄色ブドウ球菌」の検査方法、「カビ(真菌)」の観察のポイントについて実習を行います。実際の菌を用いた実習中心となっており、写真や文字だけでは分かりにくい培地の色の変化やコロニーの特徴をしっかり見ていただける良い機会となっています。また、実習と合わせて講義では、食品衛生微生物学、細菌性食中毒発生の現状などについて学び、食品製造加工施設における微生物に由来する食中毒事故の危害分析や、食品製造衛生管理の検証ができる専門技術者の養成を図ります。

研修内容(例)
講 義 汚染指標菌の種類と検査法、食中毒菌の検査法(黄色ブドウ球菌、 サルモネラ菌属)及び細菌性食中毒発生の現状
実 習 分離培養法と性状試験、酵素基質法 大腸菌群・大腸菌、サルモネラ属菌、黄色ブドウ球菌、カビ・酵母の検査法
「食品衛生微生物検査士」認定試験について

 当協議会では、「食品衛生微生物研修会」の修了者を対象に、食品衛生微生物検査士の認定試験を実施しています。認定試験は、研修会の講義の内容に基づいて、1時間の筆記試験を行うもので、合格者を食品衛生微生物検査士として認定します。

「HACCP研修会」について

 HACCPに沿った衛生管理の制度化が実施され、原則、全ての食品製造業者等にHACCPに沿った衛生管理の実施が義務付けられたことから、食品製造現場へのHACCP導入及びHACCP知識を身につけた人材の育成が求められています。このため、当協議会では、「HACCP」に関する研修会を開催しています。

 本研修会は、HACCP導入が未だ進んでいない、またはHACCPに対する社員教育に課題を抱えている企業の従業員の方々などを対象に、一般衛生管理及びHACCPの基礎知識等について、理解を深めることを目的としています。研修会は、セミナー形式で開催します。

 本研修会は、HACCP及び一般衛生管理について、食品産業における全ての業種に共通する基本的事項を修得することを目的としています。カリキュラムは、食品の安全管理の考え方を踏まえ、国際基準であるコーデックス規格に基づき、ゲームシミュレーション方式(身近な食品とその製造加工工程におけるリスク管理についてのグループ演習と討議)により、検証を行うことが特徴となっています。

カリキュラム(例)
参加者によるグループ編成、講義(HACCPについての解説)、グループディスカッション(製品説明書及び製造工程表の作成、危害要因分析、HACCPプラン作成)、グループ別の結果発表、総合討論